2011年4月13日、10:00~11:30、ホムス工業専門校会議室で、「授業改善セミナー」を開催しました。対象者は、化学科、食品化学科教員で、約20人が参加しました。
セミナーのため、JICAシリア事務所に、日本語-アラビア語の通訳派遣依頼をしました。同時に、セミナーコーディネーターの副校長SAに、英語-アラビア語の通訳、プレゼンテーション用機器準備、ビデオ撮影係の配置等を依頼しました。通訳は、千葉大学で日本語を学び一時帰国中のRA(写真1中央)と本校のHKで、ビデオ撮影担当は運転手のNHです。
01 日本の被災者に黙祷!
セミナー開始前、「日本の大震災被災者に向け、1分間の黙祷」を行いました。
セミナー配付資料は、「CD:Translate A」「DVD:Operation Guide E,Operation Guide EJ」「Operation Guideテキスト」の三つです。
セミナーは、生徒の潜在的な力を引き出し、シリア工業近代化の人材として育てるために、日々の授業を改善してより優れた教師になることを目的としています。
02 機器室での実習
はじめに、機器室の授業「教師の口述、生徒の筆記、生徒実習」の様子を見ながら、この学校のシステムについて話しました。
……指導システムは、全体的に良い。個々の実験・実習を通して、生徒が「なぜ?なぜ?なぜ?」と考えながら、丁寧に実習していくようになれば、もっと良くなる。そのために、教師自身が実験・実習の内容や方法について深く学んでほしい。それに役立つことが、このDVDに収められているので、何度も見てほしい。そして、授業に役立ててほしい。……
03 教師用指導書作成法1
次に、「デジタル教材の作成過程」を説明しました。
「1.文書のデジタル化、2.画像添付、3.動画資料作成、4.指導書の編纂、5.指導書印刷・活用」の五段階で、内容は以下の通りです。
「1.文書のデジタル化」:①文書を読みとる、②テキスト文書を作成する、③ワード文書を作成する、④PDFに変換する、⑤電子媒体(HDD、CD、DVD)に保存する、⑥定期的に更新する。
「2.画像添付」:①画像を撮影する、②画像を加工する、③画像付き文書を編集する、④電子媒体(HDD、CD、DVD)に保存する。
04 教師用指導書作成法2
「3.動画資料作成」:①ムービーを撮影する、②ムービーを編集する、③電子媒体(HDD、CD、DVD)に保存する。
「4.指導書の編纂」:①文書・画像・ムービーを準備する、②目次を作成する、③リンクを貼り付ける、④電子媒体(HDD、CD、DVD)に保存する、⑤定期的に更新する。
「5.指導書印刷・活用」:①全体を印刷し、製本する、②必用な箇所を印刷し、活用する。
05 教師用指導書作成法3
約1時間話したところで、いくつか質問が出されました。「生徒の関心を引きつける方法は?」「効果的な評価方法は?」「他にどういう資料があるか?」等です。
○日常生活と結びついた内容や材料を選ぶことにより、生徒の好奇心を喚起することができます(教師自身が、生徒の実態にあった実験実習内容や方法を開発することが必要なのですが、そのことを伝えることができませんでした)。
○普段の授業、中間、最後の評価を組み合わせて評価します(ここでの評価と同じだとの声)。
○持参資料と授業を録画した全資料を提供するので、学校で相談して活用してください。
06 教師用指導書作成法4
セミナー準備で忙しい思いをしましたが、JICAシリア事務所や学校職員の協力を得て、やり終えることができました。ありがとうございました。