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「聖水」と「洗濯水」を使い分ける!…「西原東ガー」「洗濯ガー」

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 浦添市西原の「西原東ガー」と「洗濯ガー」を訪ねました。「西原トンネル」の上に、「うがんやま公園」があり、その入口近くに、「西原東ガー」「西原洗濯ガー」があります。「西原トンネル」は、バイパスを作る際、「うがんやま公園」内の史跡等を保護するために、道を切り開かず、トンネルにしたものと思われます。以下の道順だと、スムーズにたどり着くことができます。帰る際も、バイパスまでは、元の道をたどった方が無難です。(目印は、長府製作所・沖縄営業所と沖電システムです)。……那覇方面から「浦添バイパス」を北上〜「西原トンネル」通過〜「長府製作所・沖縄営業所」から左折〜「長府製作所ソウコ」に沿って左折〜直進(上る)〜左手に「沖電システム」を見ながら、直進〜「西原洗濯ガー(浦添市西原三丁目18)」・「西原東ガー」〜「うがん山公園」

 市指定史跡等は、教育委員会が設置した説明文を読むと、その由来や特徴が分かります。古い時代の沖縄の「カー」や「樋川」では、水溜の後ろに、広いスペースを持ち、飲料水、生活用水を段差で区別して、洗い物や水浴びなども、そこで済ますことができるようにしている場合があります。

 「西原東ガー」の場合は、スペースが狭いので、「聖水」として用いる「西原東ガー」と、「洗濯」などに用いる「洗濯ガー」を使い分けるように工夫したものと、思います。

01-0130-1241

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「浦添市指定文化財 史跡 西原東ガー…カー(井泉)は水道がまだ整備されていない頃から今日まで、人々の生活に欠かせない水を供給していました。カーの水は人の体を育て、健康を保つセヂ(霊の力)がこもっていると信じられていました。西原東ガーは西原部落の東(アガリ)に位置するカーであることからアガリガーと呼ばれています。水は石灰岩と粘板岩(クチャ)の境目から湧き出ています。アガリガーは六百年位前から現存するといわれ、現在の石積みに改善されたのは三百年位前と伝えられています。アガリガーは出産のときに使われる産水(ウブミジ)をくんだ「産井泉(ウブガー)」としても使われていました。また、人々から拝(おが)まれ、元旦の朝には若水(ワカミジ)をくんで仏壇に供え、家族の健康と安全を祈り旧暦の六月十五日のウマチーには水神への感謝とむら人の健康祈願をしています。カーの前の「ヒンプン」は行水の際の「ヒタテ」(かこい)に使われていました。その後、婦女子が水を運ぶ時に、頭に水おけを乗せやすくするための台としても使われたようです。昭和五十六年三月二日指定 浦添市教育委員会」

参照(西原東ガー http://www.city.urasoe.lg.jp/archive/8761234/enhozen/urasoe-envmap/zeniki/bunkazai/syousai/nishiharaagarigaa.htm

03-0130-1243 西原東ガー

04-0130-1244

05-0130-1245 自治会作成の「注意」

06-0130-1245 右側

07-0130-1245 左側

08-0130-1246 正面 

09-0130-1246 水面

10-0130-1246 カーの左端

11-0130-1247 ヒンプン

12-0130-1248 うがんやまへの階段

13-0130-1240 階段左側

14-0130-1241

「浦添市指定文化財 史跡 西原洗濯(にしはらせんたく)ガー…西原洗濯ガーは、隣接する村ガー『東(あがり)ガー』を補うカー(井泉せいせん)として昭和二年九月に新築された。東ガーは産水(うぶみず)、正月の若水(わかみず)といった聖水として利用されたのに対し、洗濯ガーはその名の通り衣類の洗濯、農具類や野菜の洗い、水浴びなどに利用された。築造(ちくぞう)は、クチャ(泥岩でいがん)に溜め池を掘り、上部に方形(ほうけい)の石灰岩(せっかいがん)を布積(ぬのづ)みにして表面をセメント張(ば)りにしている。また、カーの築造や背景を示す「昭和二年九月新築」や土地・道路の寄付者の刻銘(こくめい)も良好に残している。洗濯ガーは本市の近世(きんせい)から近代にかけた井泉の変遷(へんせん)を理解する上で重要な文化財であり、築造に関する刻銘及び近世の隣接するカーとの使い分けなど、稀(まれ)に見る井泉である。 平成十八年十二月十九日指定 浦添市教育委員会」

15-0130-1248 説明板の裏から上る

16-0130-1249 左は民家

17-0130-1249 洗濯ガー

18-0130-1249 正面

19-0130-1250 カーの石垣に抱きついた木の根

20-0130-1250 カーの石垣に抱きついた木の根


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