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クルドの里を訪ねる…「在りし日のシリア」(7)(2010.12.07)

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 2010年11月17日、Kさんが連絡を取り、アレッポ大学で歴史を教えているクルド人M氏の協力を得て、KさんYさんと3人で「クルドの里」を訪ねました。

 10:30、アレッポに向け、ホムスを出発。到着後、タクシーで、待ち合わせのホテルに行き、そこから、M氏の車で北に向かいました。車中、「おじさんの息子の結婚式がある」という話がありました。車は、約30分走り、3時頃、山間の小さな集落に着きました。

 車を降りると、広場を囲んでいる席に招かれました。広場では、にぎやかな音楽に合わせ、数十人の男女が手を繋いで踊っています。子どももいました(写真1)。滅多にない機会なので、許可を得て、ビデオに収めました。

写真1

 しばらくすると、広場の隅に人だかりができました。結婚式の費用を集めているのです。クルド人たちは、共同体を作り、助け合って、伝統や文化を守っているのだと思いました。

写真2

4時頃、花嫁・花婿の居場所に行き、許可を得て、撮影をしました。その後、食事の連絡があり、M氏らとともに食事をしました。メニューは、羊の肉、麦、トマト、豆のペースト、ヨーグルト、ホブズ(アラブのパン)です。

 4時50分、日没間近になった頃、祝宴は終わり、それぞれ、帰り始めました。ホムスで、明け方近くまで踊り続ける宴会を何度か経験しているので、日暮れとともに終わる宴会に驚くと同時に、山村の合理性を感じました。

 その日は、M氏のお父さんの別荘に宿泊です。同行者は、M氏、M氏の義兄とその息子、そして私たちの計6人です。別荘では、お茶と果物をいただき、いろいろ雑談をしました。

写真3

 M氏らは、普段、アレッポに住み、夏季の週末に別荘を利用します。このあたりは、冬季、とても寒く、凍結することもあるそうです。翌日のことを考え、9時頃、寝ました。

 翌朝、バルコニーから周辺を見ると、ゴツゴツした岩肌の山岳地帯でした。地籍の境界には石が積まれています。一帯はM氏のお父さんの土地で、約2ヘクタールあるそうです。石囲いのあちこちに赤茶けた土が見えます。植物を植えるために、遠くから車で運んできたのです。

写真4

 10時頃、別荘近くの遺跡に向かいました。入り口付近で、遺跡にひもをつるし、ブランコをしている親子を見かけました(写真2)。このあたりでは、ローマ時代の遺跡がゴロゴロしていて、放置されたままのもあります。丘の上の祭壇に行く途中、これからアインダラーに向かうドイツ人夫妻に出会いました。

写真5

 彼らをお茶に誘い、約30分、別荘で休んだ後、M氏の出身地カッバシーン村に向かいました。そこで、M氏の隣家の村長さんに招かれ、屋敷内に入り、写真撮影をしました(写真6)。

写真6

 今回は、想定外のことが多く、得難い貴重な体験ができました。


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