2011年2月14日、化学科2年次Tech Group1(男3女3計6人)のMeasurement Equipmentの授業の様子です。このクラスは、Second termになって初めて機器室の授業を受けます。
始めに、講義担当のMが、機器室の装置と授業概要を説明しました。ここでは、講義と実習を通して、コンピュータと連動した測定機器の取り扱い方を学びます。
機器室には、「液体の流速測定、温度測定、粘度測定、表面張力測定」の装置、高速液体クロマトグラフィ(HPLC)等があり、First termは粘度測定、表面張力測定の授業が行われました。Second termは液体の流速測定から始まりました。
Mがノートを読み上げ、それを生徒が書き記した後、Cassy社の流速測定装置の説明をしました(写真1)。液体の流速コントロールの電圧つまみ、ストップウォッチ、回路の開閉スイッチ、目盛り付きタンク、液体流入(流出)バルブ等です。
写真1
休憩時間に、実習担当のFが持参したお菓子を広げました。息子が結婚したとのこと。シリアでは、嬉しいことがあると、お菓子を配り喜びを分かち合うようです。「マブルーク(おめでとう)」と言って、講義担当教師のM、機器管理担当のHと一緒に、いただきました。
休憩後、いよいよFの出番です。タンクに液体が残っていないのを確かめてからバルブを閉じ、流速つまみ(V)を調節し、タンクに液体を注ぎます。そして、タンクの基準面から一定量(ml)貯まるまでの時間(s)を計ります。3-10Vの範囲で、測定します。
写真2
操作方法を説明した後、二人一組で生徒実習が始まりました。最初の組はなかなかスムーズにいきません。Fは生徒の間違いを見逃さず、丁寧に指導しています。数回の測定途中で役割を入れ替え、全操作を全員が実習できる配慮がなされていました。
Fと一組目のやりとりを注意深く見ていた二組目、三組目はスムーズに測定できました。
測定後、実験結果の整理をします。設定した値(V)ごとに、一定量(ml)の液体を注ぐのに必要な時間(s)から、流速(ml/s)を計算します。そして、横軸に流速(ml/s)、縦軸に流速つまみの値(V)を取り、グラフを作成します。これがなかなかうまくいきません(写真3)。
写真3
私は、これまで、講義用ノートのコピーが入手できなくて困っていたので、前日の授業終了後、M・F・Hに、教材作成のためにノートを貸してほしいと頼んだところ、「明日」と言われました。この国の「明日」はあまり期待できないのですが、今日の授業前に、コピーを準備して手渡してくれたので、びっくりしました。
授業中、風邪気味にもかかわらず、Hがコンピュータを起動し、手書きの読みにくい資料を一文字ずつ一本指で入力していました。そして、授業終了後、「入力が終わったらデータをあげる」と言われ、びっくりすると同時に、とても嬉しくなりました。