3月10日、ボランティア活動報告会に参加、10人の最終報告を聞きました。
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写真1
翌朝、ホテルのテレビは日本で起きた大地震の様子を放映していました。東北関東大震災です。
12日、「Kにメールを送ったが。返事がこない。大丈夫か」とシリア人のH(写真2中央)から電話がありました。そこで、Kさんへのメールで安全を確かめ、13日(日)、Hと職場のマネージャーに、日本で起きた大震災の概要を報告しました。
NHK WORLD は、地震、津波、原発事故等を繰り返し放映し、日を追って悪化していく状況に……見るのがつらい日が続きました。
国の外にいて、何ができるのか、どうすればいいのかを考えながら、約2週間が過ぎました。
この間、シニアボランティアとして、今ここでできることをしっかりやりながら、この難局を乗り切っていきたいと考え、活動しました。
「失われたものの大きさに打ちのめされる人たちとの絆を失うまい。こんなときにつなぐための手が、私たちの心にはある。(天声人語2011/03/12)」
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写真2
地震発生数日後、携帯メールをもらいました。「クルドの里」を訪ねた際、世話になったカッバシーン村出身のMS氏(写真3右から2人目)からです。「How are you.Iam sad. What happened in Japan?」と書いてあります。
それで、直接電話し、日本の状況について説明し、心配りに礼を言いました。職場の教員、生徒からもいろいろ尋ねられました。
東北関東大震災発生から一週間後、3月19日、「首都ダマスカスでもデモが発生とニュースにありました。大丈夫ですか?家族全員、心配しております。落ち着いたら、連絡ください。」というメールが届きました。
そこで、家族、知人に、メールを送りました。「シリアの何カ所かで(ホムスでも)デモがあったという報道がなされ、心配のメールをもらいました。しかし、ここに住んでいる私自身、デモがあったことを全く知りませんでした。……今回のデモは、金曜礼拝後、モスク周辺で行われたようです。今のところ、ホムスでは特に変わった動きはなく、いつもの生活がなされています。」
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写真3
今回、「東日本大震災」と「シリア発のニュース」に関して、考えることがありました。これまで、「居ながらいろいろな情報を得る、便利なもの」と考えていたテレビやインターネットの情報です。
もともと、社会も個々の人間も「多面的な存在」です。しかし、見ている人には、映像の外にある無数の事実が見えません。多面的な存在の一部を切り取って作成された映像や情報のみで、物事を判断する事の危うさを感じます。
これまでも、フィルターで除かれたものの中に重大な事実が無数にありました。いつでも、どこでも、良いことも悪いこともあれば、良い人も悪い人もいます。その一部のみを取り上げて情報を流すと、それ以外に判断材料を持たない人は、一面的な偏った見方をしてしまいがちです。
私たちは、それぞれの存在や活動を通して、社会とつながっています。これまでの絆を大切にし、今やるべきことを淡々としっかりやりながら、この国難を乗り越えていきたいと思います。